好きな作品を日本語だけでは飽き足らず、英語コミックでも楽しみたいページです。
その世界独特な用語やキャラクターの味を示すセリフを言葉視点で味わっていきます。
一部ネタバレになりうる内容もありますのでご了承くださいませ。
オレンジ下線は、からぽんの英語版→日本語の訳です。
オリジナルの素晴らしさがわかりますよぉ。
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アニメ→英語圏リアクション動画→コミック
Amazonプライムなど、好きなアニメを好きな時に何度も繰り返し見ることができるってありがたいです。
でも、アニメを観ているだけだとさすがに交流が欲しくなる。
リアルで話すには最初はいいけれど、次第に周囲との熱量の差を感じはじめる。
youtubeで英語圏のリアクション動画を見るようになる。
英語圏の人がどんなふうに作品に触れているのか知りたくなる。
英語版コミックを買う。
英語でもしっかり楽しみたい。
呪術廻戦の用語
この世界の前提となる言葉たち
(◎_◎;)
呪い
- 呪い、呪霊 curse
- 呪物 cursed objects
- 呪術師 JUJUTSU sorcerers
- 呪骸※ cursed corpse
- 受肉する incarnate★
- 遺言 last request※
- 帳 CURTAIN
- 生得領域 original DOMAIN
- 魔除け talisman
- 封印 seal
- 術式 incantation★
- 受肉 incarnation★
骸(<呪骸) この一文字で[むくろ]死骸、死体の意味
作中の「呪骸」呪術を込められた生き物以外のもの全般か。ぬいぐるみを使って
last request 直訳は「最後の頼み事」
一般的に「遺言、最期に言い残したこと」で使われる。
より形式ばった言葉、法律的な用語として
“will” “testament”もある
名詞
incantation 術式、呪文、まじない、魔法、魔術
incarnation 受肉、化身、権化、顕現、実現、形(肉体)を持つこと
動詞になると違いが見えやすい
incant 呪文を唱える 魔法をかける
incarnate 肉体を得る 姿を与える 具現化する
関連して
re-incarnation 生まれ変わり 転生
呪術廻戦のルール?法則?
メインキャラクターである虎杖悠仁は呪術と関係なく生きてきた普通?の高校生なので、この世界の呪いについての知識は読者(視聴者)と一緒。
だから序盤は呪いについて自然に学べるのです。
ファンタジーは、
現実とは違うことわりで動く世界の物語。
その違いに惹かれるから、
作品の序盤は、その世界ならではの発見が連続してわくわくします。
(#^.^#)
呪いでしか祓えない
呪いは呪いでしか祓えない
A curse can only be exorcised by another curse.
逆試訳 呪いというものは、ほかの呪いをもってして初めて祓うことができる
exorcise 悪魔祓い
exorcist エクソシスト
器
彼には器の可能性がある
He might have potential as a vessel
vessel=「器となる人」
vessel/器 船
「僕のヒーローアカデミア」のページでも取り上げた「器 vessel」。ひとを入れ物としてたとえて、そこに入れる中身は特別な能力や魔力のような超常的な力。
ここでの条件は
強大な呪いを取り込んでも死なず、自我を保っている。呪いに乗っ取られることなく自身の肉体を制御できている。
残穢[ざんえ]
箱にこびりついた呪力の残穢
cursed energy lingering in the box
箱のなかの呪力の名残り
残穢
2016年、小野不由美著の小説のタイトルに使われて、ホラー界で知られるようになった言葉。
小野氏自身の造語ではないかという声もあるけれど、以前からこの熟語「残穢」はあったようです。
辞書に載っている読み方 [ざんわい・ざんあい]
辞書に載っている意味は「残ったけがれ、生き残った悪党」
[ざんえ]と読んで「死や怨念、霊的な影響力の残滓」という意味で、広く知られるようになったのは小野不由美さんの同名小説があったからです。
(#^.^#)
小野不由美著といえば、個人的には「十二国記シリーズ」好きです。今も家にある紙の小説はあのシリーズだけ、です。
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実写映画になっているのは知らなかったです。
現在Amazonプライム対象のようです。
ホラー、本を読むしアニメもけっこう見るけど‥‥‥、実写映像は怖くてだめなんです
へたれですかねぇ(._.)
「死」は大きな要素
今さらですが、
抜き出したセリフを振り返って、こんなに「死」に囚われた作品だったのだと気づいたところ。
確かに舞台は高校だといえなくもないけれど、学園ものというのは違うかなぁ。
いきなりじいちゃんの死に立ち会ってしまうし、虎杖自身が死刑を言い渡されるし、さらにまだまだ人がたくさん死んでしまう。
正しい死
「死」が身近にあることを知って、虎杖は「正しい死」にこだわる。
「正しい死」とは? 日本語の言葉の意味はわかるけれど、概念としては難しい。
その時々、焦点を当てるどういう意味での正しさかによって、英語版は表現を変えている。
例1 英語版でそれぞれ
- (じいちゃんは)正しく死ねたと思う
- I think you died peacefully
- 正しく死んでほしいって思うんだ
- If they have to die, then I want them to do so in the best way possible.
上は連続したモノローグで近い位置の言葉なのに、正しさの意味が違う。
逆試訳
(祖父は)安らかに死ねたと思う
正しい死=安らかな死
避けられないのなら、できる限りいい形で逝ってほしいと思う
正しい死=できる限りいい形で死ぬこと
例2 英語版で共通
- 虎杖―こっちは間違った死だ
- This is not a natural death.
- 伏黒―正しい死に導くことにこだわっている
- focus on going out with※ a natural death.
逆試訳
虎杖 これは不自然な死だ。
伏黒 自然な死と付き合うことを重要視している
going out with…/‥‥と付き合うこと、交際すること、‥とデートに行くこと
多くは恋愛的な意味で付き合うときに使われていて、オリジナルの日本語にある「導く」を連想するのは難しい。
一緒に行く、近しく付き合うというような意味なのかなぁ?
悔いのない死
編入面談のときの夜蛾学長の言葉。
呪術師が職業だとして、恐ろしい職業です。
よほどの理由がなければそもそも選択肢にならないけれど、虎杖はほかに選択肢はない。
- 呪術師に悔いのない死などない
- No JUJUTSU sorcerer dies without regret!
- 生き様で後悔はしたくない
- I’m not gonna regret the way I live!
虎杖は死を例示された問いに、生き様で答えていて、それが覚悟ってことか。
この生命力や力強さがあるから、こんなに死があふれているのに、作品が暗くないのかも。
暗くないと感じるのは、アニメから入ったせいかもしれないし、まだ物語は始まったばかりで、これから救いのない暗さを感じるのかもしれないけれど‥‥‥。
今のところの虎杖は「呪術師には珍しいネアカだ」って言われるほど明るい。
(^▽^)
助けたひとが将来
これも作中のテーマのひとつ。
重い課題。答えの出ない問題でもあるけれど、助ける瞬間に将来はわからない。
でも、その可能性に気づいてしまったら、無視できる問題でもない‥‥‥。
助けた人間が将来ひとを殺したらどうする?
Who’s to say that someone you save won’t kill someone in the future?
逆試訳
助けた人間が将来ひとを殺さないと誰が言えるんだ?
反語ってやつです!
誰が言えるんだ?=誰にも言えない!
わたしがわたしであるため
釘崎野薔薇が命をかけられると言える価値観。
すがすがしくて、圧倒的な理由です。
わたしがわたしである
It’s to stay true to myself
逆試訳 わたし自身に誠実でいる
コミック、アニメに限らず、自分自身であるために行動するのは女子だけ?
男の子が自分が自分であるために行動をおこす、ってあまり聞かないし、カッコ悪い気がする。
努力してあらためて行動を起こさないと女子は自分自身でいられないのかな?
術の名前
1巻だとまだあまり出てきていませんが。
- 玉犬 divine dogs
- 鵺 NUE
- 芻霊呪法 straw doll technique
- 芻=干し草、わら
- 共鳴り resonance
- resonance (一般的に)共鳴、共振
玉犬だけdivine(神の)とあるので、日本語の「玉犬」に元の意味があるのかな、と‥‥‥調べたところそうでもなかった、です。
呪術廻戦は1巻でようやく一年ズ3人がそろったところ。
このまま2巻に進むか、やはり異世界導入が面白いので別の作品にするか‥‥‥。
やっぱり楽しい。