※「白内障の手術をうけることになりました(1)」というタイトルで公開したものです。
タイトルだけ変更しました。
最近、左目の白内障手術を受けました。
この記事は、もともとの目の状態についてのお話から、白内障手術をすることになったところまでの経緯です。
そもそもの話、白内障について、ある程度は知ってるつもりでした。年齢を重ねればいつかそういう事になるだろうというぼんやりとした認識です。
個人的な経験の話ですが、たまたま似た状況にある人の役に立つかもしれないので記録しておきます。
中学から近視でした
現在50代半ば、だいぶさかのぼりますが、10代の前半からの年季の入った近視です。近視は、眼球そのものが前後に伸びることでピントを合わせにくくなる状況です。
眼球が伸びるって怖い話ですが、たいていは20歳くらいで近視の進行は落ち着くようです。なかには40歳以降も進行が続くこともあり、わたしはそのタイプです。このタイプは強度近視であることが多いので注意が必要です。
近視が進む=眼球が伸び続けているということなので、目に走る神経やら血管やらも引き伸ばされます。ですから、あんまりにも近視が進むと神経や血管、網膜などに影響が出ることがあります。そういったリスクがあるので、
40歳すぎても近視が進行する場合は、メガネの調整だけですませず、
2年に1度くらいは眼科検診を受けるようにしましょうね。
ここ15年くらいは眼科検診を受けていました
40歳くらいだったか、メガネの調整のついでに受診した眼科で「強度近視の可能性あるから注意してね」と小冊子をもらいました。
強度近視? 実際、なにをどう注意していいのかわかりません。さしあたりできるのは定期的な眼科の検診です。最初のうちは2年に一度くらいのペース。
当初、危機感はそれほどでもなく、2年飛ばしたり、3年飛ばしたり、そんなこんなで50歳になると老眼を感じるようになりました。
近視でも老眼は始まるし、さらに近視がすすむこともある
50歳を過ぎたころから、近くが見えにくくなりました。いわゆる老眼というやつです。眼科の検診で、近視も進んでいるようで不安になります。
近視はもう止まってほしい!
ちょっと怖くなったので、眼科検診のペースを1年に1度にしました。ようやくこの頃、目にいい食事や栄養を意識するようになりました。
1年前、左目の近視が急に進んだように感じた
2021年8月の検診の前、左目の近視が急に進んだように感じました。左右のバランスが悪くてものすごく不快なんです。検診で伝えると、確かに左目の近視がずいぶん進んでいるらしい。
白内障もすこし始まっているけれど、こちらは問題になるレベルではないとのこと。眼底の検査でも問題なく、※メガネの度数を上げると視力が出るから、メガネを変えて様子をみることになりました。
※白内障が原因で視力低下が起きている場合は、メガネの度を調整しても視力が上がらないのだそうです。
メガネを変えていったん様子見、いろいろあって1年経過
検診の際の視力測定で勘を発揮してしまったことに落ち込みつつ、メガネの度を調整して様子をみることに同意しました。納得していたかどうかは疑問ですが、ちゃんと言えなったんです。そんな自分にさらに落ち込みますね。
新しいメガネは左右の度数の差が大きく、なかなか慣れませんでした。遠近両用にしたせいもあったかもしれませんが、最終的には慣れるのを諦めました。左目が見えにくいことは諦め、古いメガネなどでごまかしつつ、再度、眼科に相談に行こうと思ったころに、新型コロナ感染。
コロナ療養やら、退職やら、後遺症の療養やら、再就職やらいろいろと。さしあたって目の前のことに対処しているうちに1年がすぎ、今年の検診の時期が来ました。
左右の見え方のバランスが悪くてつらかったのです
生活で一番不快だったのは左右のバランスの悪さ。常に左目に透明なフィルターがかかっている感じ。髪がかかっているわけでもないのに、目の前を払いたくなる。煩わしいという言葉がぴったりです。
ネットで調べてどんどん悪い方向で想像する
左目はメガネでも裸眼でも見えにくい。近くも遠くも見えにくい。見たい物の中心が特に見えにくい。見たい物が二重に見える。
ここで素人のネット検索の悪い面を発揮
自覚している症状を調べて、数年前に診断された「加齢黄斑変性」の症状がすすんだと思いました。強度近視はそのリスクが高いのです。
強度近視でおきる最悪の方向ばかりを検索してビビるなど、素人判断って感じでした。
眼科検診の時期が来て、強度近視の専門外来への紹介状でも書いてもらうつもりでいつもの眼科検診へGo!
診察で先生から「白内障ですね」と言われる
検診ではまず、いつもどおり機械を使った視力測定。やはり左目の視力はさらにさらに悪くなっていました。
その後の診察、お医者様は診察を初めてすぐに、わたしがなにか言う前に「白内障がありますね。これは手術したほうがいいですよ」とおっしゃった。
素人判断は的外れだったわけです。
白内障の症状とは思わなかった
あらためて自覚症状です
- 左目はメガネでも裸眼でも、近くも遠くも見えない。
- 見たい物の中心が特に見えにくい。
- 対象が二重に見える。
わたしの左目の白内障の病状からくる症状だそうです。白内障の症状と言えばなんとなく全体的に見えにくくなるものだと思っていました。いろんな症状があるんです。
戸惑いつつも、白内障なら伯母が手術で改善していましたので嬉しかったです。ちょっと浮かれたんだと思います。その勢いでそのまま手術を申し込んでしまった。
手術、どうします?
ここでもできますし、どこか別の病院でなさりたいなら紹介状を書きますよ。
検診の診察のお医者様
ここでお願いします。
では、今日お時間があれば、執刀医の先生と打ち合わせしますか?
検診の診察のお医者様
時間は大丈夫です。お願いします。
長年通っている眼科だから、自分にはまだ関係ないと思いながら、この医院が白内障手術に強いということを知っていました。
白内障についてあらためて説明を受けました
執刀医の先生からあらためて説明を受けます。その際、あらためて確認しました。
左目が見えにくいのは強度近視の影響だと思っていたんですが?
あらためて確認しましたが、現状は問題ないです。
白内障だけです。
わたしの左目が急に見えにくくなったのは白内障の症状だったんです。
- 水晶体のたんぱく質が紫外線などの影響により変性し濁る
- 変性した部分は硬くなり、ピント調整機能がはたらかなくなる
私の左目で起きていたこと
- 白内障が進んだ芯のような部分がある
- これが中心にあり特に見たいところが見えにくかった
写真を見せてもらうと、白いモヤが固まっていました。白内障の進み具合た違うとレンズが歪み、ピントが合わないのだそうです。
これだと見えにくいよね、物が二つに見えるでしょ。
わかってくれるってうれしい。
手術前に決めること
単焦点レンズか多焦点レンズか
わたしは単焦点レンズを選択しました。多焦点レンズよりも長い使用実績があることが大きな安心材料です。
手術後もメガネが必要であるというデメリットはありますが、全般的に多焦点レンズよりも違和感が少ないということも大きなメリットと感じました。
予算も大事な納得条件です。
単焦点レンズで焦点は40cmほど、読書、PC操作に適した距離です。
多焦点レンズのメリットは近くも遠くも焦点を結ぶことが可能であること。
生涯、メガネが不要になるのは圧倒的なメリットです。
デメリットは、↑のメリットが必ずとは限らないこと。
コントラストが比較的よわい。
光の乱射が比較的つよい可能性がある。
保険適応のレンズは種類が少なく、保険適応以外の多焦点レンズは高額になること。
※わたしは、多焦点レンズのデメリットを強く感じたので単焦点レンズを選択しました。眼内レンズの進歩は著しいです。また病院によって、お医者様によって、なにより実際に使用する人によって最適な選択はそれぞれです。ご自身に合うレンズを選ぶと後悔がないと思います。
当初は左目だけの手術で済むと思ったのですが、認識が間違っていました
担当医の先生は、片目だけを手術するデメリットを説明してくれました。眼内レンズの焦点は40cmなのに、ド近眼のままの右目の焦点は20cmあるかどうか。
バランスが悪いですよ、と。片目だけコンタクトレンズで矯正するのもありですけどね、と。
正直にいうと、この時のお医者様の説明のことばの意味はわかっても、実感をともなって理解していませんでした。この時点で右目は白内障の症状で困っていません。だから視力矯正はメガネを使えばいい。右目の手術は選択肢になかったのです。
左目だけを手術するということで準備をすすめました。左目の手術のあと2週間後に右目も手術することにしました。わたしのケースでは同時手術のほうがよかったかもしれないとも思います。
片目だけ白内障手術を終えて気づくこと
片目だけ、新品の眼内レンズで見たら、もう一方が新品ではないのだと気づくのです。
- 問題ないと思っていた片方の目もそれなりに白内障は始まっている
- お医者様がいったとおり、左右で視力が全然ちがう
- とくに手元は右目か左目かどちらかで見る状況
- 眼内レンズは40cmくらいが焦点、近づけると見えない
- 手術無しの裸眼は20cmまで近づけたい
どうせ数年のうちに右目も手術するなら、はやいとこバランスをとって快適になりたい。ということで手術することにしたのです。とくに考慮すべきは支払額。このとき無職だったわたしは同じ月ないのうちに手術すれば高額療養費制度の対象となり、少し補助がでたのでした。
でも、目のことです。体のことですから金額だけの問題ではなく、気持ちの整理、納得感も必要です。その状況にならないと実感できなかったわけで、わたしの場合は、左目だけをまず手術してよかったと納得しています。
手術したときの状況など、続きは次回です
長くなりました。手術中のこと、手術後のことは、次回にまわします。
今回、とくにお伝えしたいこと
- 強度近視のひとは定期的に眼科検診を受けましょう。
- 自分の視界について不快だったら、しつこくてもお医者様に訴えて診てもらいましょう。
- 素人判断は役に立ちません。
- 白内障の自覚症状はいろいろあります。
でした。